代表理事 細川護熙 メッセージ


hosokawa

ご挨拶

政府は、先ごろ、エネルギー基本計画を閣議決定しましたが、事故に対する反省も教訓も全くなしに、原発を主要な電源のひとつとして、再稼働する方針を打ち出しました。

自民党は公約で「原子力に依存しない経済・社会構造をめざす」とうたっているし、安倍総理も国会で「原発への依存度は下げる」と言われたのだから、言っていることとやることと、大分話がちがうのではないでしょうか。再生可能エネルギーをいつまでにどれだけという目標もはっきりしないし、一方で、事実上破たんしている核燃料サイクルは推進するといいます。

また、六ヶ所村再処理工場を10月に再稼働するということについては、核不拡散に逆行するということで、御承知のとおり米国から強い懸念が示されました。日本はすでにプルトニウム44トン、数千発の核兵器に相当するプルトニウムを保有しているのに、さらにまた再処理で新たな在庫が増えることになります。

官房長官は、原子力規制委の審査をクリアした原発について、総理が再稼働の是非について、改めて政治判断をすることはないと、無条件で再稼働を認める方針を明らかにしましたが、国民の6割が再稼働に反対し、8割が将来の原発ゼロに賛成しているわけだから、それはやはり政治的な手続きとしていかがなものかと思います。

また、原発の輸出についても最近原子力協定が成立しましたが、福島の事故の究明もなされていない、汚染水の処理や核のゴミの問題もなに一つ解決していないに関わらず、なし崩し的にそのようなことを進めるというのはいかがなものでしょうか。経済の成長のためには原発も武器輸出もどんどんやるんだというのは平和国家としての我が国のいき方として、とても容認できるものではありません。

この会議の役割

さて私は、選挙期間中に、「勝っても負けても原発ゼロの闘いはこれからだ」と申し上げてきましたが、この度原発ゼロへの取組みと自然エネルギーの普及活動を積極的に推進し、原発に頼らない社会への転換を目指すため、志を同じくする方々と「一般社団法人 自然エネルギー推進会議」を起ち上げることにしました。この会のめざすところは、まず第一に、再稼働に反対し、原発から自然エネルギーに転換することによって今までとは質の違う豊かな国づくりをめざしていこうというものです。特に地方が元気になるように、地方での自然エネ事業のエンカレッジ・地域需要のサポートや原発に依存しない立地地域の応援などやるべきことはいろいろあろうかと思います。

私たちの目指す社会

原発はリスクのあるコストの高いエネルギーだということで、ヨーロッパでは、自然エネルギーの割合が年とともに高まっていますが、かつて、排ガス規制が自動車産業の技術革新と雇用の創出をもたらしたように、原発ゼロになっているいまこそ、ピンチをチャンスに変えていく絶好の機会だと思いますし、そういう確信をもって、この自然エネルギー推進会議の活動を推し進めていきたいと思います。今後原発立地県などでのさまざまな活動を通じて、原発ゼロ・自然エネルギー転換へのしっかりとした確かな広がりをつくっていきたいと思います。その夢ある目標に向かって、ご一緒に力を合わせていこうではありませんか。